タイキシャトル

〜LIKE A PRINCE〜


つい最近、種牡馬になったと思ってたら、いつの間にかに産駒達がデビュー!
競馬と共にと時を過ごすと何とも時間の流れは速い。
現役時には、本場場入りする時に雄叫び(?)をあげるという話を良く耳にしたタイキシャトル。
繋養先のアロースタッド(イーストスタッドと交互に繁養)でも、その美しい姿とは思いもつかないキャラクターは変わらないらしい・・・。
シャトルはアロースタッドに到着早々、そのキャラクター振りを発揮。
大抵の馬は初めての場所や物事に緊張したり萎縮したりするそうなのだが、シャトルは最初から堂々と振舞い、そこまでならまだしも当時、馬房と放牧地がお向かい同士だったティッカネンにちょっかいを出してばかり・・・。
放牧に向かう時も、馬房に戻る時もシャトルはすかさずティッカネンのお尻をカプっ!
穏やかな性質のティッカネンはシャトルのちょっかい?いじめ?に辟易してしまい、シャトルが馬房通路に顔を出してれば、逆の窓から顔を出し、放牧場で近くに来れば遠くに逃げる・・・そんな光景がしばしば・・・。
それでも、お構いなし・・・というか全く悪気を感じてないシャトルにスタッフの皆さんは笑うばかり。
担当の方はアロースタッドの副主任を勤められてる方で、スタッドのムードメーカー的な存在。
朝の放牧や集牧後の手入れなど、いつもシャトルと掛け合い漫才の様なコミュニケーションを取っていて、スタッフの方々もそれを見て大笑い!
何だかとっても良い雰囲気がそこには流れていた。
そんな、シャトルにも弱味が一つあった・・・それは現役時からの悩みだった柔らかい蹄。
担当の方は、蹄の強化の為に引き運動をマメにしたのだそうだ。
「シャトルは放牧場であまり歩き回らないタイプだからね。蹄に適度な刺激を与える為に二人で毎日歩いたよ。効果あって今はもう問題ないよ。」
100頭馬がいれば、100通りの悩みがある様に、馬と共に生活するスタッフの方々は苦労が絶えないのだ。
そんな担当の方の愛情を知ってか知らずか、やっぱりシャトルは「俺はエライ!」のだそうだ・・・。
放牧場ではあまり動かないタイプと聞いて、納得できたのが「お昼寝」。
成長した馬は、長時間横になる事がないそうだけど、シャトルは思いっきり寝転んで気持ち良さそうな表情を見せる!
たまに頭をあげては、周りの草を食べたり・・・これって仔馬が良くやる仕草・・・。
お昼寝タイムを楽しむシャトルを静かに見ていると、今にもよだれをたらしそうな顔をしていて、思わず笑ってしまった。
後で聞いた話だけど、海外遠征で日本を発つ時、離陸する飛行機のコンテナの中で思いっきり寝ていたそうだ・・・。
普段は金髪を揺らしながら、まさに王子様な外見なのに中身はまだまだやんちゃな子供。
しかし、アロースタッドのプリンス・シャトルも勝てないものがありました!
それは、同スタッドの大先輩種牡馬タマモクロス。
ティッカネンの様に馬房前を通り過ぎるタマモクロスにちょっかいを出したシャトルは、大先輩に一喝!
ボクシングで言ったら、1ラウンドKOな勝負だった。
人間社会もそうだけど、馬社会も色々とあるんだなぁ・・・と何だかしみじみ思ってしまった。
その後、イーストスタッドに移動したシャトルも2002年の秋にアロースタッドに戻ってくる。
更にパワーアップして帰ってくるか、それとも姿はさる事ながら性格がおしとやかな王子様になって帰ってくるか?
まぁ、考えるまでもないか・・・?と思ってしまうのは私だけかな?
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